いつの頃から神社があるのか、実は詳しく分かっていません。ただ、千年ほど前の平安時代、小高い丘の上に神をまつる建物を建てたのが始まりと考えられています。 このころは「従五位上郡御玉明神(じゅごいかみごおりみたまみょうじん」という名前の神社でした。
今から七百年以上前の鎌倉時代、日蓮という偉いお坊さんがいました。苦しむ人々を救おうと活躍していましたが、あるとき政治を悪く言った罰で、佐渡(新潟県の島)へ流されることになります。
しばらくして日蓮は許されました。そして佐渡から帰る途中、藤岡市のあたりに立ち寄ったのです。富士山の神を厚く信じていた日蓮。この地にも祀りたいと考え、神の御霊を迎えました。それ以来、この神社は「富士浅間神社」と名前を改めることになりました。
名前には桜の花が咲いたように美しいという意味があります。山の神を父に持ち、ご神体は富士山。昔、本当の富士山は気軽にお参りできなかったので、富士山に見立てた丘の上に当神社が建てられました。日本最古の歴史書『古事記』には、炎の中で生んだ子を無事に育てたという神話があり、子供の守り神さまとして知られています。